砂糖はみんな好き
ネコ科以外の哺乳類は、例え空腹でなくてもスクロースで甘みを付けた食物を喜んで食べようとします。おそらく、私達が甘さを好むのは、個人的な嗜好ではなく、人類の誕生よりさらに前から、食物を求め生存するためのプログラムなのでしょう。人間の味覚は、「甘味」、「酸味」、「苦味」、「塩味」、「渋味」、そして「旨味」の6種類が基本ですが、甘味はその中でも、うまれたての赤ちゃんにもそなわっている最も重要なものといえます。脳のエネルギーはブドウ糖ですし、赤血球のエネルギー源もブドウ糖なのです。ところが、多くの糖質はゆっくり分解されブドウ糖になりますが、砂糖は食べてから数十秒以内にブドウ糖となって血液中にあらわれます。急激な血糖の上昇に、インシュリンが分泌され、身体に貯蔵されるしくみになっています。血糖値の急変動、インシュリンの枯渇、肥満など、身体にとって気をつけなければならない問題がいっぱいです。ムシ歯はその危険信号ともいえるでしょう。
- 2017/06/24 虫歯