八重歯は可愛い??
8月8日は矯正歯科専門開業医の団体が制定した「歯並びの日」とのことですが、この同じ日を「八重歯の日」とした八重歯好きの一般の方によるイベントがあったそうです。世界では忌み嫌われる八重歯ですが、確かに日本だけには「八重歯が可愛い」とした時代がありました。「八重歯が可愛い」には、「若さが関係している」、「日本文化の幼児性が潜んでいる」、「未完成の美としての魅力があるのだろう」と、横浜の矯正歯科医、大野肅英先生の論文「八重歯の考現学」に述べられています。タイの首長族、下唇に皿を入れて大きく見せるエチオピアのムルシ族、中国のてん足、日本のお歯黒など、美意識には多様性があるのは確かです。とは言え、歯科医学的に犬歯には咀嚼(そしゃく)時のガイドとして働く重要な役割があり、八重歯の状態ではその役割が果たせず、また、歯磨きもしにくいことからむし歯や歯周病が懸念され、さらに転んだ時などに怪我(けが)をしやすいなどの理由から治療することをお勧めしているのです。
- 2017/06/24 歯ならび