あごが繁栄のきっかけ
私達がものを食べるとき、重要な器官はあごです。ところが歴史上最初の脊椎動物にはあごがありませんでした。この無顎類の口は穴のように開いて動かず、海底にいる生物を掃除機のように吸い込み食べていました。しかし無顎類のエラを支える骨から発達した「あご」をもつ魚の出現により無顎類は衰退しました。あごの発達は当時の生物界で劣勢だった脊椎動物の生活を大きく変え、食物連鎖の頂点に立つようになったのです。私達のあごは、こうして進化してきたものです。それなのに現代人はやわらかなものばかり食べるようになって、せっかくのあごが退化傾向にあるのは残念ですね。
- 2017/06/16 噛むこと