舌の動きの発達
母乳を与え始めた頃の赤ちゃんは、生まれつき備わった動きで、口の中に取り込んだ乳首を上顎と舌ではさみ、舌を前後に動かしながらしごくようにして母乳を吸います。離乳期に入ると、舌と上顎の口蓋(鼻の床下の部分)で軟らかい食べ物をおしつぶし、のどのほうへ送って飲み込みます。やがて臼歯がはえるより少し前の時期に、舌を横に動かせるようになり、食べ物を歯肉の上まで運んで上下の歯肉でおしつぶす、カミカミの動きになります。離乳食を口にいれても、はじめは舌で押し出してしまうのは、舌の横の動きがまだ上手ではないからです。こうして上手に食べられる舌の動きは、やがて言葉をしゃべるときの複雑な動きへと成熟していきます。
- 2017/06/24 口腔機能