味覚は生理的というよりも文化的なものです。だれしも子どものころに慣れ親しんだ味を覚えていると思いますが、認知症の方にとって、なじみのある味は重要な意味をもっていることが調査であきらかになりました。若かったころにずっと経験してきた味やにおいは、その頃の楽しかった思い出を呼び起こし、幸福感や自己意識を強める力があるというのです。食欲を回復しQOLの向上にもつながる、なつかしい味をできる限り、認知症の予防やケアに役立てたいですね。