歯ブラシという名前
日本には、古代インドから中国を経て、歯ブラシが伝来しました。その頃は木の枝を噛み砕いて房状にしたもので、柳(楊)の木を使ったため「房楊枝」などの名前で呼ばれていました。江戸時代には、「楊枝屋」で房楊枝や爪楊枝が販売されていました。明治5年に、イギリス製の歯ブラシの形状を見本にして、鯨のひげを柄にして馬の毛を植えたものが、「クジラ楊枝」と名づけられました。しばらくは「横楊枝」「歯磨楊枝」などと呼ばれていました。明治23年に内国博覧会で、「歯刷子」という名前で出品されたのが、「歯ブラシ」という名前の始まりです。商品名として「歯ブラシ」となったのは、牛骨の柄に豚毛のもので、ライオン社から「萬歳歯刷子」という名前で販売されたものが第1号です。
- 2017/06/24 その他