サメとヒトの歯、どっちがいいかな
人間の歯は一回はえかわるだけだけど、サメの歯は何回でもはえかわります。なんだかうらやましいような気になりませんか?何回もはえかわるんだったら、ムシ歯になるたびに、抜いてしまえば、また新しい歯が使えるわけだし。では、ヒトの歯とサメの歯はどこがちがうのでしょうか?サメの歯は、食器でたとえれば、使い捨ての紙皿、紙コップ、プラスティックのナイフやフォークで、ヒトの歯は陶器の食器や金属のナイフ、スプーンのようなものです。
サメの歯は、ヒフが変化したもので、同じ形の単純な構造の歯が、何重にもならんでいてエスカレーターの段のように次々おもてに上がってきます。かみつくと、バリッとはがれて、えもののからだにささって残ります。えものをつかまえたら、丸のみしかできません。ヒトの歯は、乳歯でも約2年間、永久歯は何年もかかってあごの中で作られ、はえてきます。構造はとてもよくできています。前歯はものをかみ切る包丁のような役目、犬歯はナイフのように切りさく役目、奥歯は、臼歯とも言って臼のように食べ物をくだいてすりつぶす役目をもっていて、その役目につごうがいいような形をもち、根っこの形も目的に合った形になっています。だから、いろんな食べ物をおいしく食べられるのです。永久歯にはえかわるのも、乳歯がムシ歯で使えなくなったからではなくて、顔が成長したのにあわせて、大きな歯と歯列になるためです。
お気に入りの食器は、ずっと大事に使っていきたいなと思いますね。ひとりひとりの身体によくあった、とりかえのきかない私たちの歯に愛着をもって大切に手入れし、一生使ってほしいと思います。
- 2017/03/17 歯ならび