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耳寄り情報

どうぶつの口

鳥の口の進化

恐竜から進化

恐竜は絶滅した、と思っている人は多いですが、実は現代にすごい数が生息しています。それが「鳥」です。鳥は恐竜がだんだん変っていったもので、空を飛ぶコウモリやムササビや、卵を産むワニやカエルよりもはるかに恐竜に近いのです。近いというよりも、恐竜と鳥を区切る分け方ができないほど、恐竜と鳥は同一のグループです。19世紀に最初に鳥の恐竜起源説を唱えたのはダーウィンの熱心な弟子のハクスリーです。当初はあまり信用されていなかったのですが、徐々に新しい発見があり、間違いないと定説となりました。

飛ぶために

鳥は、腸がとても短いので、腸自体が軽いうえに早くフンを出してしまえるので飛ぶのに有利です。空を飛ぶ鳥が小さいのは、小さい恐竜が大きな恐竜から逃れるため木から木へ飛び移るのに適した体に変化したからかも知れません。骨も中空で、骨の重量は体全体の重さのたった5%です。一方、胸の筋肉は翼を動かすために大きく、人間の胸の25倍もあります。卵を産むのも、おなかの中で育てる期間を短縮するのに好都合です。

くちばしと歯

哺乳類は約6000種ですが鳥は約10000種、日本だけでも600種います。その中にくちばしの無い鳥はいません。恐竜は歯があるのに鳥はくちばしなのはなぜか、には諸説あります。1,歯は重くて、空を飛ぶために不利だ。(くちばしは中空で軽量)2.歯がないほうが早くヒナになれるから、などなど・・最近発見されたリムサウルスは、幼体は歯があるのに成体は歯が無くなってくちばし状になることがわかりました。幼体と成体で食べ物が違うと考えられています。今後の調査が楽しみです。歯がないので鳥には代わりに「そのう」と「砂のう」(すなぎも)があります。恐竜も胃に石をためていたことがわかっています。

バケツ

ペリカンのくちばしは鳥の中で最大です。長さは約50cmあります。くちばしには下ののど袋があり、容量が10リットルもあります。水ごと大量の魚を口に入れ、うまく水だけを吐き出して一日1~2Kgも魚を食べます。数十羽から数万羽の群れで生活しています。集団で協力して漁船が網に追い込むように魚群を囲んで、くちばしの中に捕らえます。ニフレルでペリカンの写真を撮ったとき、こちらに向かって飛んできて、頭を蹴っ飛ばされた(踏んづけられた)ことがあります。

切り裂く

ヒトが猛禽類は肉食です。くちばしの先端が虎の爪のように曲っているのは、肉を切り裂くためです。ワシやタカがえものをつかまえるのには、くちばしよりも強い爪のある足でつかみます。猛禽類としてはとても小さいモズもくちばしの先が曲がっています。小動物や小鳥まで捕えます。モズを「百舌鳥」と書くのは他の鳥の鳴き声がうまいからです。馬のいななきまでまねできるそうです。

釣り針

ハシビロコウやカワウのくちばしの先が釣り針のように曲っているのは魚を捕まえるためです。ハシビロコウとは、くちばしが幅広いコウノトリという意味だそうです。魚を待ち伏せして数時間動かずじっとしていることもあります。魚を捕る時の動作は目にもとまらぬ速さです。大きなくちばしをたたき合わせてカタカタ音を立てると(クラッタリング)迫力があります。体重4~7kg体長110~140cmもあります。

砕いたりぶらさがったり

インコのくちばしは、猛禽類のように曲っていますがインコは下のくちばしも曲っています。硬い木の実を食べるとき、ツルツルした丸い木の実でもはさみやすく割りやすい形です。
インコのくちばしは移動するときも活躍します。くちばしで枝をはさんでうまく木を渡っていきます。ときどき上下のくちばしをすりあわせて歯ぎしりのような音を出します。歯科で石膏鉗子という石膏を砕くハサミがありますが、硬い石膏をボリボリ割っている時よくインコを連想します。

ピンセット

キツツキは木に穴をあけて中の虫を食べます。くちばしは丈夫でとがっていてノミのように木に穴をあけます。舌がとても長くてトゲトゲがあり、穴をあけた木に舌を突っ込んで虫をとりだします。若い木ではなく、虫がついて弱った木や枯れ木に穴をあけエサをとり、暮らします。フクロウやリスもこの穴を利用して棲んでいます。セイタカシギのくちばしもまっすぐなピンセットの形です。水辺の石や砂の穴からカニや虫を引っ張り出してとります。

曲ったことはいいこと

穴を掘るツルハシというのはツルのくちばしに似ているのが由来でしょうが、キーウイのくちばしの細長いカーブはちょうどツルハシのようです。地面の中にひそんでいる虫を捕らえるのに適しています。くちばしの先の方に鼻の穴があり、においで獲物を探し当てます。
同じようなカーブをもつホウロクシギ、ダイシャクシギは、干潟で砂の中のカニやゴカイなどを捕まえます。同じシギの仲間でも、ソリハシシギなどは浅い水中のエサを捕るので上向きに日本刀のように反っています。

つついて割る はさんで割る

文鳥はジャワ島原産で学名は「米喰い鳥」という意味です。アワ、ヒエ、キビなどのタネが好きな文鳥は、太くて短いくちばしです。ニッパのようで、タネを挟みやすい形です。短いのでつついて割ることも出来ます。「手乗り文鳥」として江戸時代にもペットとして飼われており、浮世絵にも描かれています。家で文鳥を飼っていた子どもの頃、エサのアワやヒエが田んぼに流れついて稲の間にはびこって、猛暑の草取りに家族を悩ませてしまった記憶があります。もしアワやヒエが大好きで稲と麦は食べない野鳥がいてくれたらありがたいのですが。

放りあげてパクリ

アマゾンの宝石と呼ばれるオオハシの中で最大のオニオオハシは、体長60㎝ほどでくちばしが20㎝もあります。雑食で果物、野菜や昆虫、卵などを食べます。食べる時は、いったんくちばしではさんでから、器用に上に放り投げて飲み込みます。くちばしは大きいのにわずか15gしかありません。くちばしの中には血管があり、大きなくちばしは放熱して体温を下げる役目があると考えられています。くちばしを木にこすりつけたり脚でしきりに激しく引っかく仕草をしていたのが不思議でした。

スプーン型とハシ型

白鳥やカモは、水中の水草などを食べます。そのため、くちばしがスプーンの形をしていて、水からエサをこしとります。くちばしの内側にはギザギザがあって、フィルターの役目をします。フラミンゴのくちばしにもフィルターがあります。フラミンゴは頭を逆さにして上のくちばしを水中につけるため、上のくちばしが中華のレンゲの形に似ています。水辺の魚をエサにしているツル、カワセミは、まっすぐな長いくちばしでおハシのように泳いでいる魚をはさみます。